当院で使用しているレーザー機器について
最新のレーザー機種を導入しました!
仁厚会病院下肢静脈瘤治療センターではレーザー治療導入時より、980nmのエルベスレーザーを使用していましたが、このほど最新の1470nmのレーザー機種を導入いたしました。従来の980nmのエルベスレーザーに比べ、痛みや出血が少なく、より体に負担の少ない治療が可能になりました。基本的な方法は、従来とまったく変わりません。また、従来通り、健康保険も適用されております。 ご希望の方は、まず診察のご予約をお願い致します。
980nmと1470nmレーザーの違い
水の吸収率の違い
従来の波長は980nmでヘモグロビンンへの吸収率が高く、血液のあるところで熱を発することに対し、新機種の波長は1470nmで、水への吸収率が高く、血液の有無に関係なく血管壁の水が反応して熱を発するため、まんべんなく血管壁を焼灼することができるようになりました。そのため、従来使っていた980nmと比較して水に対する吸収係数が、40倍となり、術後の皮下出血や、痛みが従来の機種に比べ大きく減少しました。
ファイバーの違い
従来の980nmのレーザーファイバーは、先端の1ヵ所から前方向にのみレーザーが照射されるため、症例によっては焼灼にムラが出てしまうことがありました。それに対し、最新の1470nmレーザーはレーザーのエネルギーが2ヵ所から分散して照射されるため、静脈内を360度均一に焼灼することができ、かつ1回の手技で2度の照射を行うため、適度なエネルギーで、より確実に焼灼できるようになりました。
従来の980nmレーザーと最新の1470nmレーザーの違い
波長 | カテーテルファイバー | 保険 | 痛み | 皮下出血 |
980nm | 1ヶ所(前方のみ) | 適用 | 術後3~4日後痛みあり | あり |
1470nm | 2ヶ所(360度全周) | 適用 | かなり少ない | 少ない |
- 980nmレーザー後
- 1470nmレーザー後